明かされる過去

2002年9月3日
新しい道を歩き始めたので、もはや元彼のことについては考えなくても良いとは思うのですが。
今の彼氏のYくんの前では過去はできるだけ言いたくないので、あえてここで語ろうと思います。
**************************
元彼と付き合って、浮気をすると部屋には何らかの痕跡が残ることを私は知った。
男性の一人暮らしにはあり得ない物が置いてあるのだ。以前の日記に書いた女性からのプレゼントを始め、生理用品やアクセサリーやぬいぐるみなど。ある時寝起きにキスをしたら、チーズケーキの味がした。女性から贈られたものを冷蔵庫には入れずわざわざクロゼットに隠し、私が寝ている間に食べていたのだった。まだそれぐらいなら良い。
密会と部屋に連れ込んだ疑惑も、元彼と私の共通の友達の証言によりクリアになった。受身な人なので、たぶん女性の方から頼み込まれてあっさりOKしたのだろう。しっかり肉体関係を持っていた。求めらるのはさぞかしいい気分だっただろう。そういうものも含めて全部、言わずに抑えてきた。責め立てても、どうせ逆ギレし、私を容赦なく威圧するだけだ。面倒な女だと思われるのが嫌だった。自分もそれによって疲れるのが面倒だった。だから私は何も感じていないフリをして、逆に不安にさせる策に出た。
元彼は良く【お前を守ってやる】らしいことを言った。口ではいろいろ言えるものだ。
実際は【威圧感】と【甘えの塊】と【受身】だった。何でもかんでも私に決めさせる。【お前の希望に合わせてやる】という言い方だった。私は何なのだろう?という気持ちが大きくなってきていた。
それとともに、私の中では【嫉妬】という気持ちがなくなっていった。どうでも良かった。どう距離を置こうかということばかり考えるようになった。でもなぜ、別れることを考えなかったのか。それは今の彼氏Yくんのことが好きだという気持ちがあったから。それを自覚するのが怖かった。彼氏の親友を好きになるのはタブーだと思った。Yくんは元彼をいい親友だと言っていたし、私のことで困らせたくはなかった。ちょうどYくんへの気持ちが本物であることに気づき始めた頃、Yくんは付き合っていた彼女とこじれてきて疲れきっていた。元彼と3人で食事をしたときにもそれをこぼしていた。幸せでいて欲しかったから私はYくんを応援した。でも、裏腹だった。胸の奥が苦しくなるのを知って、私は奥歯を噛んだ。

初めてYくんに会ったときは、元彼がトイレに立っている間、確かプロ野球の話をしたっけ。
2回目は元彼と入った定食屋さんで偶然会った。Yくんはお友達と3人でいて、隣のテーブルに座っていた。私がいたテーブルとYくんがいたテーブルを挟んで遠くで向かい合っていた。オーダーを待っている間、食べているとき・・。元彼の目を盗んで、元彼の肩越しにYくんを見た。たまに目が合うと笑ってくれた。私の頼んだラーメンが思ったよりも大盛で遠くから【すごい大盛だね】って指でジェスチャーしてた。帰りには元彼よりも先に【りりこさん、じゃあまた・・・。】と挨拶をしてくれた。このときのことはYくんも良く覚えていてくれた。
去年の冬のことだった。懐かしい思い出。

このときから既に両思いだった。
でも、お互いに恋人がいた。
故に気持ちを告白することすら、考えてもいなかった。
ましてや、付き合えるなんてこと頭にもなかった。
一緒になれることはお互いの夢だった。そしてそれぞれ、そのまま夢で終わると諦めていた。

【せめて、あなたが幸せでいてくれたら。】
お互いにそう願っていた。
そういう愛の形だった。

元彼との楽しい時間ももちろんあった。
好きだという気持ちで付き合い始めた。
もっともっと好きになれると思っていた。
でもどんどんずれていった。
そして本当に心の底から好きだと思える人に元彼は私を会わせてしまった。
ずっとずっと自分の中だけにしまって置く筈の気持ちが、今堰を切って溢れ出してきた。
恋愛など、いつどうなるかわからない。

でも、今回の奇跡は信じたい。
ずっと愛が続いていくことを信じたい。
それだけ本気の恋。

瞳には雄々しい姿。
鼻にはスパイシーな匂い。
耳には優しい声。
指先には暖かい体温。
舌の先には欲求のはじまり。

私の感覚器官に貴方の全てを焼き付けよう。
離れていても思い出せるように。
ずっと貴方のものであるしるしに。

今まではこんな女ではなかった。
誰かのものにされたいなんて思ったことはなかった。
【私を貴方のものにして】
初めて口にして自分でびっくりした。

コメント

最新の日記 一覧

<<  2025年6月  >>
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293012345

お気に入り日記の更新

テーマ別日記一覧

まだテーマがありません

この日記について

日記内を検索