暫く連絡を取らないようにしようと決めたのだが。
距離をおいて鬱々と考えていると、泥沼の渦にはまってしまいそうだったから、やめた。
昨日のうちに彼に会って話をしようと決めた。

そういえば、彼の誕生日はもう過ぎてしまっていた。
遅れても祝ってあげようと思ってたところだったのに、こんな風になってしまった。
プレゼントも、まだ用意していなかった。
1年に1度の新しい始まりがこんな出だしじゃスッキリしないよね・・・・。

そう考えた私は、午前中に用事を済ませた足で、そのまま買い物へ出かけた。
彼へのプレゼントを選ぶために。


私は彼のために何を選ぶのだろう。
果たして、こんな気持ちで選んでも良いのだろうか。


そんなしこりを抱えながらとりあえずデパートに入った。
時計を欲しがっていたので、時計売り場へ。
いくつかのショーケースを見るうち、私の目を引くものが一つ。
「これ、似合いそうだなぁ」
それをじっと見つめる私に話し掛けてきた店員さんと話をしながら想像してみた。

嬉しそうに喜ぶ表情を。
大事にするよと言う口の動きを。

それを見て満足する私の心を。
悔しいけれど、それはきっと本当だ。
私の望んでいることだ。
話をしてこよう。
言いたいことを伝えよう。
彼の気持ちを聞いてこよう。
喧嘩になってもいい。
こんな気持ちを一人で抱えていてもどうせマイナス思考になるだけ。私はそういうのが一番嫌いだから。

時計をラッピングして貰って、メッセージカードを買って、カフェに入った。

何を伝えよう。何を変えていこう。


つづく




冷却時間

2002年6月19日
平日だけれども、昨日彼が家に泊まりにきました。
ご飯を食べて、ビデオを観て、そのうち彼は寝てしまった。その間、私はテレビを観たり、本を読んだり、彼の寝顔を見て微笑んだりしてた。

自分の部屋で彼が安心して眠っていると思うと、それだけで嬉しい。夜中にむくっと起きた彼はすぐに私の体温を求めて絡んで来る。
「りりこはあったかいなぁ。」
そう言って後ろから私の身体に腕を回したり、首筋にキスをしたり、耳たぶを噛んだりしてくる。
こんなに甘えん坊な人と付き合ったのは初めてだなぁと思いながらも、求められる幸せに浸っていた。
そうこうしているうちに我慢できなくなってきたのか、撫でる手が胸やお腹やおしりにきたりして、軽く抵抗する私を抱き始めた。
じらしてじらされて。長い長いセックスをした。
明日はまた仕事なのにこんなに体力を使って大丈夫なのかしら?

しばらく抱き合いながら余韻を楽しんだりしていたけれども、いつのまにか、遊びつかれた子どもみたいに彼はまた眠りについた。
朝は寝坊できないもんね。
おやすみなさい。

そして、朝6時。彼の電話が鳴る。
私も知ってる女性の名前。
またか。
最近彼と迎える朝はいつもこうだ。
今まで、見ないフリをしてきた。

どうしてこんな時間に電話をかけてくるの?
わざわざモーニングコール?
どういうことなのか、聴きたい。

そのコールにも気づかずに眠っている彼を起こす。
「起きて!!遅刻するよ」
眠そうにやっと起きて、準備をし始める彼にそれとなく切り出してみる。
「ねぇ、なんでいつも6時に電話がなるの?」
「ん?あぁ、いつも起きれないから10回鳴らしてもらうように頼んであるんだよ。まぁそれでもなかなか起きれないんだけどね。」
「ふーん。わざわざモーニングコールねぇ。ちゃんと律儀に掛けてくれるわけだ。」
と、理解のあるような返答をしたけれども、ショックだった。それを隠せなくて、彼と目を合わせられなくなった。
客観的に観るとただそれだけのこと?といわれそうだけれども、彼は以前、いつもではないけれども私にも「りりこが優しく起こしてね」と言っていた。

何となく気づいているけれど、彼女はよくあなたにメールを送ったり、連絡してきたりしてるよね。私よりも頻繁に。彼女はきっと彼に好意を持っていると思う。それくらい私にだってわかる。たわいもないことをどうでもいい人にわざわざ伝える訳がない。
よりにもよって、その彼女に彼みずからコールを頼んでるんだ。私にではなくて。

そういう小さな習慣を積み重ねていくことで、知らず知らずのうちに特別な関係を作っていったりすることを私は知ってる。
初めはなんの意図もなく始めたことでも、それがどんどん価値のあるものに変わってくる。
依存して、なくてはならないものになる。

その思いが私の表情に出てしまった。
気づいた彼は、
「なに?そんな浮かない顔して。心配してるの?」
と私に絡みながらなだめて来る。
「そんなに律儀に連絡してくれる人がいるならたまに私に頼むことなんてないじゃん。」すかさず抵抗。
「怒ってる?もう嫌いになった?」
その言動がすごく気に障って冷たく送り出してしまった。
楽しい夜だったのに。最悪な朝。

彼が出て行ってからしばらくして、メールがきた。
「ごめんね」
「別にいいよ。ちゃんと起きれる方がいいんだからいいんじゃないの?」と冷たく返した。
そしてまた「怒ってる?」のメール。

怒ってるに決まってんじゃん!!!!!

しばらくそんなメールのやりとりが続いていて、「目覚まし代わりに鳴らしてもらっているだけで他意はない」と彼は言っていた。
他意があったら、当然終わりだろう。

結局、しばらく話さないことに決めた。
冷却時間。
その間にもきっと変わらず毎朝彼女のコールがあるのだろう。
せっかくの晴天が台無し。
心が晴れないので、変わりに大量の洗濯をした。
心の洗濯も全自動でできればいいのに。

関係

2002年6月12日
今日は私がお願いして、彼と会いました。

仕事帰りで少々お疲れ気味の彼。
私の我儘にも関わらず、笑顔で手を取ってくれました。

この手が安心をくれる。
その笑顔が元気をくれる。

どんなことでも前向きに変えてしまう彼のエネルギーに惚れた。
彼と一緒にいるようになってから、自己嫌悪に陥ることはほとんど無くなった。
まだ「前向きでいなきゃ」という無理をしていることもあるけれども。

そんな私に彼は気づいていました。
「りりこの考えていること、全部知りたいよ。楽しいこと、嬉しいこと。悩んでいること、辛いことも。同じ人間ではないし、全て甘えっぱなしなのはいけない。でも、俺ができることは助けてやる。守ってやる。約束する。だから俺の前でへんなプライドを持つな。」

なんだ、ばれていたのか。
バカみたい。
プライドずたずた。
でも、なんだろう、この開放感。

なんのための我慢だったの?
なんのためのプライドだったの?

私は彼のようにいろんなことはできない。
だからといって特別可愛いわけでもない。
それなのに「好きだ」と言ってくれている。

そんな私ができることは彼が心安まり、また元気を補充できる場所で在ることだと思うのです。

そのためには私が「私」をちゃんと見せないとそれが叶ってはいかないのだなとわかりました。
そう「信頼関係」というやつ。

すべては素直に関わり合うことから始まる。



再確認

2002年6月11日
彼と日曜日に会いました。
カフェに入って話をして、ショッピングをして。

「とっても会いたかったよ、寂しかった。」

と、街を歩いている間、エレベータの中、電車に乗っているときもずっと私に触れたままの彼。

可愛かった。
いとおしかった。


なんてわがままな感情。
面倒くさく感じたり、いとおしかったり。

一緒にサッカーをみたいと言って私の家にきて、
玄関のドアを閉めたとたんに抱きしめてきた。
そして優しいキス。

「試合も観たい。でも、りりこも抱きたい。」
せっかちで欲張りで子どもみたいな彼。
「んもぅ、しょうがないんだから。」
と笑う私。
結局、日本が勝って一緒に喜んで、それから彼に抱かれた。

「もっと気持ちよくして」
そんな私の悶々とした思いはどこかに吹き飛んでしまったくらい、彼はゆっくりゆっくり私を愛してくれました。
「愛されてる」
そう身体中で感じることができるセックスってこんなにも気持ちの良いものなのね。
いつもが不満なわけではなかったけれども、こんな
満たされたセックスはかなり久しぶり。

バカみたいだけれど、泣いてしまった。
嬉しくて。


この人を大事にしよう。
また深く再確認。




悶々とした思い

2002年6月8日
そんな彼と約8ヶ月間、少ないながらも喧嘩をしたり、ぶつかったりしながら頑張ってきました。

6ヶ月間の遠距離恋愛。
それでも2週間に一回は会ったり、
私の冬休み中は彼の家で1週間くらい一緒に暮らしたりと、努力しながら関係を築いてきました。


しかし、今、なぜか彼以外の人と過ごす時間が愛しい。
束縛されているという気持ちはないのに。


なぜだろう?


いわゆる倦怠期?
元彼との電話に落ち着いた自分に気づいたから?
就職活動に疲れる自分を見られたくないから?

いろいろと理由を考えてみた。
彼に会いたくないわけではない。
でも正直、ちょっと面倒だなとも思ってしまう。

落ち込んだり、元気のない姿は見せたくない。
愚痴を言ったりしたくない。
「前向きよ」と言う自分を見せていたい。

それだけかな?

セックスに受身な彼もちょっと気に入らない。
私は、尽くしていることは構わない。
でも、同じくらい私も尽くされたい。
口にしたら、プライドを傷つけるかしら?

「もっと気持ちよくさせて。」

彼は4つも年上。
年上だから、という理由だけで責めてはいけない
けれど、私よりは経験も豊富なはず。
初めの方は許せたけれど。今はちょっと不満。
今まで何を学んできたの?

肉体的な不満よりも。精神的な不満。
「愛されてる」ということを身体で感じたいだけ。

セックスにここまで求める私は我がまま?

そんなことはわかってくれていた元彼。
今の彼を裏切るようなことはしないけど、
ちょっと昔を懐かしく思ってしまいます。


複雑な日々。
昨日の続きを書きましょう。


彼と落ち合ったのは8時過ぎ。
お腹がペコペコだったので夕飯を取ることに。
駅ビルの中にある中華レストランで食べました。

1ヶ月もの間、ほぼ毎日と言っていいほど、たくさんのことを話してきたので、すぐに打ち解けることができました。楽しい楽しい食事だった。

食事が終わって、二人きりのエレベータの中。
「もうバスないから、タクシーで帰ろうか」と彼が言った。

ん?タクシーで帰る?どこに??

私はこのとき初めて、気づいたのでした。
勢い余ってきたは良いけど「泊まる」なんてことは全然頭に無かったのです。

・・・急にドキドキしてきてしまった。

男性とお付き合いをしたのは初めてではないし、男友達のとの距離感をはっきり線引きさせている私が、まさかここまで理性を失っているとは。
自分で自分の大胆さにびっくり。

でも、選択肢はなかった。
この楽しい時間を終わらせたくない。
それが私の決断だったのです。

タクシーを走らせること15分。
彼の一人暮らしの部屋に到着。
部屋は写真を送ってくれたのとほぼ同じ感じだった。

「おじゃましまーす」
「どうぞぅ」

部屋に入ってからは、またおしゃべりの続き。
私のこと、彼のこと、観ているテレビのこと。
学校のことや、チャットルームの友達のこと。
話題は様々で尽きることなく、沈黙なんて入る暇はなかった。
途中に美味しい珈琲も淹れてくれた。
そんなことですら、話が膨らむ。

楽しい。
とっても楽しい。

でも、そろそろ眠い。
昨晩ゼミの課題をこなして殆ど眠っていなかった私は、あくびをするようになった。
せっかくの楽しい時間だから、我慢我慢。

「眠そうだね(笑)昨日遅くまで起きてたんでしょ?無理しなくて良いからそこに横になってなよ。」と、私に用意してくれた毛布をくれたのでした。

遠慮なく横になった私。
大学院生の彼は、研究の課題の作業をしている様子。
横になりながら、彼の背中を暫く見つめていた。

どうしてだろう。
その背中に触れたいと思った。
暖かそうな、大きな背中。

暫くして作業を一段落させた彼がこっちを振り向いた。
「眠れない?何か飲む?」
「ううん、大丈夫。研究忙しいの?邪魔だったかな?」
「気にしないで。全然こんなの余裕だから(笑)
どーれ、そろそろ寝ないとね。明日も学校なんだよね?何時に起きれば間に合いそう?」とおもむろに彼が目覚ましをセット。

そして、
「俺用の毛布で包まるから安心して。」と遠慮がちに、私の横になっているマットレスの端っこの方に彼が横になった。

どきどき。
どきどきどきどき。
どきどきどきどきどきどき。

どうすればいいのかわからなかった私は、
「なんか怖い話して!!」と言った。
「え?そんな話したら眠れなくなっちゃうじゃん(笑)」と彼。

笑いながらも彼は一生懸命話をしてくれた。
その話があまりにも可笑しくて、全身でバタバタと笑ってしまった。

その時、偶然にも彼の手と私の手が触れた。
そのまま優しく握った彼。
暖かかった、というより熱かった。

仰向けだった身体がお互いを向いて、しばし沈黙。
中学生の恋愛でもないのに、そこからどうすれば良いのか私たちは困っていました。
言葉すらも、用意できなかったのです。


「ごめん、何かすごく心臓バクバクなんだけど。」
「俺も、ものすごくどきどきしてるよ。」

私がそう言って手を強く握り締めたときでした。
彼は私の身体を引き寄せて壊れそうなくらい抱きしめてきたのでした。

それでも言葉が出ない。
自分のこの気持ちが、衝動が、何なのかまだ理解できていなかった。

身体を離して、また沈黙。
「ねぇ、とっても熱いよ」
「どれ?熱でもある?」
彼は自分のおでこを私のおでこにくっつけた。
そして、かすかに触れる鼻同士ををくっつけたり撫でたりしていた。


唇は、すぐそこなのに。
すぐ届くところにあるのに。
なぜか奪えないもどかしさ。

私はそこで恋を知った。

この我慢相撲は彼の負け。
柔らかい唇を私にくれた。
心が震えた。身体も震えた。

嬉しくて、嬉しくて。
柔らかい唇が気持ちよくて。

言葉の入る隙はなかった。
合わせる唇で、伝え合った。
あんなに話したのに、まるで話足りなかったかの
ように、私たちは長い間キスをした。

徐々に彼の手が動いてくる。
私の髪や背中を撫でて、胸に触れた。
その手はやがて腰にきて、お腹にきて、脚にきて。
私が熱く濡れていることが彼の手に知られることになった。

恥ずかしさと、嬉しさと、気持ちよさ。
彼によって熱くなった私は欲張りになる。
私も、彼を抱いた。
彼の全てが欲しくなる。
私に抱かれる彼の声や息遣いがたまらなくいとおしかった。

「一つになろうか」彼の目がそう言っていた。
私も目でそれに答えた。

快感と感動で声にならない声が漏れる。

幸せ。


「好きよ」
心の中だけで、つぶやいた。
いきなり訪れた恋のはじまり。












ただ今、付き合って8ヶ月の彼氏がいます。
恋愛日記は初めてだけれど、自分の気持ちを良く知るためにこの日記を借りることにしました。

精神的なことも、肉体的なことも、すべて本音を語ろうと思います。

今日は、初日記なのでまず出会いから。

当時、私は大学生。彼は大学院生。
ファーストコンタクトは去年の9月。
某サイトのチャットのルームでした。
夏休みに実家に帰り、暇をしていたのでログイン。
チャットのやりかたというのがイマイチわからなかった私に、そのルームで名の知れた彼はいろいろとアドバイスをくれました。

文字だけの会話が流れていく画面。
何気なくたわいもない日常会話。
一人暮らしの家に戻ってからも、その不思議な距離感を保ちながらのコミュニケーションが楽しくていつしかはまっていたんです。
そして、たいてい彼はそのルームにいました。
人が少ない時には、個人的なメッセもするようになりました。
話す内容は日々のこと、過去のこと、などなど様々な話題。
そのうちに、私の地元と彼の一人暮らし先が同じことがわかって、ますます話題がつきないことに。

それから2週間くらい経った頃、携帯の番号を交換。携帯メールをやることになりました。
写真こそもらったけれども、こういう世界で出会った人に教えていいのかな?ということも少し考えたけれども、会話から彼の誠実な性格を良く感じ取れたので教えることにしたんです。

携帯を教えあってから、たまに電話もするようになって1ヶ月。
私は同じ学校のゼミの仲間に告白されたんです。
その人と付き合うつもりは無くて、断ったつもりがなぜか「OK」したと勘違いされて、困っていたとき、良く彼は相談に乗ってくれました。

その頃からだったでしょうか。
冗談なのか、本気なのか、
「まーったく、俺だってまだ告白してないのにな」
なんてことを言うようになったんです。
いつも面白いことをたくさん言うので、私はそんな言葉も自然に流していました。
そして、
「会いたいね」ということをいつしか口にするように。

10月のはじめ。
彼からのメール。
「今からでもおいでよ。待ってるからさ。」
そのMESSAGEをみて、なぜかとても行きたくなった。面白い彼に、直接会ってみたかった。
放浪癖も行動力も持ち合わせている私は、なんと5限が終わった6時頃から新幹線に乗ること1時間半、衝動的に彼のいる地元に行ってしまったのでした。

駅の改札を出た待ち合わせ場所に到着。
人がたくさんいたために、なかなか見つけることができなかった。
探すこと10分。

「こんばんは」  笑顔の彼。

この瞬間が初めての生身の彼との出会い。


長くなりそうなので、この後の話はまた明日。




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